「スマホ紛失6件」という数字だけでは見えない、セキュリティの本質

 Yahooニュースの弁護士ドットコムの記事をみていたら、原子力規制庁の「業務用スマホ紛失」に関する行政文書を取得して調べたところ、2025年だけで6件の紛失が発生していたとのニュースが出ていました。

【内容】
原子力規制庁では、2025年に業務用スマホの紛失が少なくとも6件発生していたことが、開示文書で判明した。紛失場所はホテル周辺、路上、移動中など多様で、数日間気づかないケースもあった。1月には職員が私用で訪れた中国で端末を紛失し、核セキュリティー関連の連絡先が入っていたと報じられていた。紛失の一部は内閣官房のCIセンターにも報告されていた。


母数となる保有台数が約600台ということなので、1%ということになりますね。
ちなみに、個人のスマホの紛失って、5年以内の紛失率が11.6%というデータがあるので、これを考慮すると年間だと2~3%ぐらいのようです。
これをみると、決して高いわけではありませんが、業務内容等を考えると高すぎるようには思います。

ただ、件数だけを見ればよいかというと違うと思います。
ヤフコメを読んでいると批判的な意見も多いのですが、6件の発生状況が詳細にわからないので、
  • 家に忘れてしまっていたけど見当たらないから報告した
  • 最終的には本人の管理下にあったけど、一時的に見つからないから報告した
なども含まれている可能性も考えられます。
そうだとすると、紛失したかもしれないという状況で速やかに報告が行われているので、間違った運用でもないし、それで、遠隔でデータの消去やロックをかけていたなら、セキュリティ対策としては万全のようにも思います。

問題は、どのような場所で紛失をしているのか、紛失に気付くまでの時間、気付いてから届け出されるまでの時間、何よりも一時的にも第三者に渡っている可能性があるのかという観点ではないでしょうか。

そもそものところ、この業務用スマホがどの程度のリスクがある情報に触れることができるかが不明なだけに紛失だけを問題にするのもどうかと思います。
正直いうと、この記事を書いた人って、セキュリティの対策について知らない人が件数だけを書けばよいと思っているように感じました。

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