都営バスでまた車内に取り残し 緊張感のない運営をしていますね。

 都営バスで終点到着後の点検ミスを怠ったせいで、車庫に戻る車内に中学生を残したまま走行していたケースがあったそうです。
都営バスって2025年度に入ってから車内に一時置き去りにされるミスが相次いだのですが、いまだに繰り返すって組織的な問題があるのかな?って感じたところです。


銀行ではマネロン対策のなかで「有効性検証」が重要なテーマになっています。
これは、リスクの低減策について規程やマニュアルに定められたことが適切に実施されていることを検証することで、そこで不備が発見された場合には原因を分析して対策を検討したり、きちんと運用ができていても更に効率的な運用ができないかを検討して高度化を図っていきます。

都営バスでは、終点到着後にバスに人が残っていないか?を確認するのはマニュアルで定まっている事項のようですが、これだけ繰り返しミスが発生しているとすれば、組織としてマニュアルに基づいた運用が実施されていなかったということなんでしょうね。

その原因について何だろう?って思ったら、都の担当者のインタビューをみて「なるほど!」と思いました。
都の担当者によると
  • 多くの乗務員はきちんとしている
  • 点検の確実な実施を繰り返し呼びかけていく
だそうです。
多くの乗務員がきちんとしていようが、複数の運転手が同様のミスをやっているなら意味がない。点検の確実な実施を繰り返し呼びかけても、ミスをした運転手は守っていない。
どうみても、組織や文化に問題があると思うのですが、やらかした運転手が悪いんだ!で済ませたいようですね。これでは、解決できるはずはありません。

本来であれば、抜き打ちでチェックするとか、運転手の負担が大きいのであれば、終点に担当を1名置いて、その方がバスの中を確認するなどができると思うのですが、そういう対策をやっていますとは言ってないんですよ。
不備が発見された場合にはその原因を分析して対策を講じる。より効率的な運用ができないかを検討して高度化を図っていくという検証活動が実施されているんだろうか?って疑問に感じました。

今回のミスでは幸いなことに取り残された人の健康問題には至っていないようですが、過去には幼稚園のバスに取り残された園児が亡くなるケースも発生しています。
もうすこし、緊張感をもって運営してもらいたいなって思いました。


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