クレジットカードの不正利用が問題になっていますが、新聞記事を読んでいたら次のような事件の記事がでていました。
【記事のポイント】
✔偽造運転免許証で契約したクレジットカードを契約し、空き家に郵送させる。
✔郵便受けに入った不在連絡票を抜き取り再配達を依頼。届けに来た配達員と接触しカードを受領
✔受領したカードをつかってスマホを購入し転売
✔偽造免許証は400枚以上、空き物件は600軒、9,500万円の転売益を得ていた
https://news.yahoo.co.jp/articles/7534f27cfeecbb1b79111c982834367c758c892f
クレジットカードなどはネットでの契約だと、本当に本人確認できているの?と不思議になるほど簡単に契約できてしまうことがあります。
これって、口座振替ができる口座があって、その口座は銀行が本人確認をしているからという理屈でOKにしているのですが、その口座が売買されてしまうと、クレカの契約なんて簡単にできてしまいます。
そういう仕組みを上手く利用しているんでしょうが、正直、もっと本人確認を厳しくしてもいいのでは?って個人的には思っています。
実際、私が銀行員時代には空き家情報のリストを購入して、その住所での口座開設は拒否していました。また、IPアドレスを監視して、複数の口座開設をするものを拒否したり、もっと、高度なモニタリングもしていたのですが、カード会社がどれくらいの対策をしているのか?
下手すると、スーパーの店頭で作れてしまうような状況で十分な本人確認ができているのか疑問です。
カード事業者からすると、本人確認を厳しくすると客が逃げていくという理屈があるんですが、マネロン対策の考えからいうと、金融システムが犯罪に悪用されることのほうが問題なんですよ!
このあたりが、クレカ事業者の認識って低いな~って思っています。
FATFの勧告なども考えると、犯罪収益移転防止法(犯収法)が定めている特定事業者については顧客受入れ時の本人確認は、運転免許証、マイナンバーカード、在留証明書に限定して、ネット経由の申込であっても、ICチップを利用した手続きに限定すべきなのではないかと思っています。
正直、カードの偽造は簡単にできても、ICチップの偽造が出来ないことを考えると、現状ではこれが最大の対策なのではないかなって思います。
あわせて、口座の不正開設やクレジットカードの不正開設、不正利用や、運転免許証やマイナンバーカードの偽造に関しては、偽造紙幣と同じぐらいの罰則にして、犯罪としてメリットがないようにすることも必要だと思います。
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