仕事柄というか、人が書いた文章について「きちんと相手を納得させられる文章」かって気になります。
そんな私が最近気になったのは、中居氏の謝罪文です。
年末に週刊誌の記事で女性とのトラブルが報道されて以来、週刊誌やネットでは大きな問題になっていました。
正直、どこまでが本当で嘘なのかの区別って、私たち一般人にはわからないですが、弁護士のコメントを見る限り9,000万円もの和解金を払って問題を解決させているのは確かのようです。
そうなると、9,000万円もの和解金を払わないと解決できないような問題って何?となりますよね。表に出てしまうと、刑事事件となるようなケースだったり、芸能人生命を終了させてしまうような大きな問題であろうとは容易に想像できてしまいますよね。
■文面で気になったこと
今回の「お詫び」の文面で思ったのは、誰に対する謝罪なのかがわからないことです。この文章を読むかぎり、誰かは「マスコミ」であって、自分のせいで迷惑をかけたことの謝罪を装いながらも、
- お前ら嘘が多いぞ
- すでにこの問題は示談が成立して過去のものだぞ
- だから自分は芸能活動を続けても問題ないんだぞ
だからこそ、この文章って中居本人じゃなくて、会社が出したものになっているのでは?
なので、謝罪文でないと考えれば、この文章って納得ができるような気がします。
■そもそもトラブルがありました・・
そもそもですが、トラブルがありましたっていうけど、トラブルの原因を作ったのは貴方でしょ!というのが多くの人が思っていることでは。
手を上げるような暴力は振るっていなくても、女性の心に対して大きな傷を与えたことは事実のようですが、その事実を認めたくないんですかね。
それとも、手を出さなければ問題がないと思っているのか・・・。
それと示談が成立して解決したということですが、それって、自分の中では解決した過去のことであっても、女性にとっては一生付きまとうであろう傷のはずで、終わることないんですよ。
結局のところ、自分はトラブルに巻き込まれたにすぎないぐらいの気持ちなんでしょうね。
■どのように書くべきだったか
本来であれば、「自分がトラブルを起こしてしまいました。その結果、女性に大きな心の傷を負わせてしまった。ただ、暴力等の行為をしていないことは誓います」ぐらいの書き方では・・・(尤も、性的暴行をした可能性があるので、暴力をしていないと言えるのか?はわかりませんが)
トラブルの内容についても、「トラブルの内容については守秘義務を負っているため、お話することができずに申し訳ございません。」でいいはずです。
示談についても、解決したのでなく
「このような事態を起こしたことについて、深く反省をしております。この件については示談が成立していますが私のやったことの責任がなくなるものではありません。」
ぐらいの書き方になるのではと思います。
憶測での詮索・誹謗中傷等をすることないようにと書かれていますが、これは誰に対してなんでしょうね。
なんとなく、自分に対してするな!と言っているようにも思えます。
確かに相手方を守らないといけません。それなら
「この件に関する一切の責任は私にあります。私が責められることは当然のことです。しかし、相手方には一切の非がありません。相手方に対する報道については控えていただきますようお願いします」
など、相手を守るような書き方ってあるはずです。
■今更、裁判対策の文章を書いても・・・
謝罪文を書くとき、自分が加害者であることが明確になって責任追及されることを防ぐために曖昧に書くことってありますよね。
私も仕事で謝罪文を書いたときには、会社のコンプライアンス部門に確認をして、裁判等になった時に不利になるような文章がないかは意識しています。
とはいえ、今回はすでに示談が成立して相手から訴えられるリスクがないのに、ここまで責任回避の文章を書くってどうなんでしょうね。
むしろ、今後も仕事をしたいなら、自分の過失を認め真摯に反省していることを表明することのほうが得策だと思うのですが。
そうなると、やっぱり謝罪文を装いながらも、マスコミに対する警告文というほうが、しっくりします。
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