金融機関による貸金庫業務の適正化を図るため「主要行等向けの総合的な監督指針」を改正

三菱UFJ銀行や、みずほ銀行で発生した「貸金庫窃盗事件」。
今回の事件で明らかになったことは

  • 金融機関職員が容易に貸金庫から窃盗することが可能であること
  • 貸金庫の中には現金や金塊などが入っていて、マネロン等のリスクがあること
ではないでしょうか。


個人的には、金融庁がどういう対応をするか?でしたが、予想通りに「監督指針」の変更に動きましたね。
法令等遵守の項目に、「貸金庫に関するコンプライアンス」が追加されて、その内容として
  • 貸金庫内の顧客資産の窃取等の行員による不正等のおそれ
  • 貸金庫の隠匿性を利用して悪意がある者によってマネロン及びテロ資金供与等の不正な目的に利用されるおそれ
に対する措置が定められました。

ぶっちゃけ言うと、行員の犯罪予防の対策は簡単で”入出管理と副鍵の管理強化”なんですよね。
一方で、マネロン・テロ資金供与等の対策は難しいですよね。
そもそも、貸金庫は「何が入っているかわからない」隠匿性が最大の特徴。できることといえば、金庫室への入室に関して本人確認の徹底と、入出庫の回数などをモニタリングして不審点がないかを確認するぐらい?

実際、金融庁としても迷っているんだろうな~という内容でした。

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